「つぼみ Vol.7」

百合姉妹」からはじまり、「百合姫」、「百合姫S」と読んできたのですが、どれも途中でリタイア。
百合姉妹」は廃刊なので仕方がないとして、「百合姫」はBL色がどうにも薄れず、「百合姫S」は萌え系で一時は長いこと読んでいたのですが、こちらも記号的な萌え色が強くなり、買わなくなってしまいました。
 そんな中、健闘していたのがこの「つぼみ」。
 基本的な路線は少女マンガであり、BL系の様にがっついておらず、萌えの様にテンプレートになっていない、良いかんじにリリカルな恋愛模様が展開されていて好感が持てました。
 特に「つぼみ Vol.5」の出来は素晴らしく、黒星紅白さんの表紙からはじまり、各作家さんが一番ノッていた時期だと思います。
 つづく6、7巻と新しい作家さん発掘に苦心している感じはありますが、大朋めがねさん、玄鉄絢さん、ナヲコさん、吉富昭二さんなど、頭一つ突き抜けた作家さんが牽引し、それなりに安定した紙面作りになっています。
 オマケの小冊子は妄想炸裂で笑っちゃいましたが、隔月になるためか若干ゴタゴタしている感じのする本編のフォローとしては、満足の逸品でした。

 個人的には大朋めがねさんが一番のお気に入り。
 特にVol.5での「ひみつ。」は傑作で、機会を見てこの作品を取り上げてみたいと思っています。